Zuckerzeit (1974)

Cluster
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(Brain/Polydor POCP-2386)

記事先頭 作品紹介 収録曲目 曲目紹介 音質評価 ジャケット

作品紹介

『手作りテクノは発展途上』

「砂糖の時(甘美な時間)」と題された、クラスターの第3作目。 前作「Cluster II」とは全く別物といえるほど趣向が異なり、嘘のようにポップでリズミカル。 シンセサイザとリズムマシンを全面導入した、エレクトロ・ポップ(全曲インスト)として仕上がった。 Kraftwerkにおける、KRAFTWERK2 から Ralf & Florian への変化を連想するが、 後発であるアドバンテージを活かして、よりシンセサイザ・ポップ度合いを高めている(Autobahnの方が、よりポップだが)。

共同プロデュースでクレジットされているミヒャエル・ローターは、クラウ・スディンガーとのユニット、NEU!でお馴染み。 本作以降、クラスターはミヒャエル・ローターと共にハルモニアHarmonia名義で2枚の作品(Musik von Harmonia / De Luxe)を相次いでリリースし、続いて次回作「Sowiesoso」を発表している。 ハルモニアの2作は本作の延長であるが、Cluster名義での次回作 Sowiesoso では再び傾向を変えて、アンビエント指向となる。

各トラック毎にメビウス作曲、ローデリウス作曲と分類されているので、それぞれを聴き比べるのも、楽しみ方の一つだろう。 叙情的なローデリウス、ヘンテコなメビウスという傾向が現れている。 ここで、あえて4-6-8と順に再生すると皆同じように聞こえたりして、ならば一層のこと1曲に詰め込めばトランシー(時間も3倍だし)だったかも?と妄想するのも楽しい。 双方、リズム感は今一つながら、ラスト2曲に向けてスパートしてるのも一興だ。

Roedelius : 1, 4, 6, 8, 10
Moebius : 2, 3, 5, 7, 9

Produced by Dieter Moebius, Hans Joachim Roedelius & Michael Rother


収録曲目

Track Time Title
1 4:48 Hollywood
2 2:58 Caramel
3 6:18 Rote Riki
4 4:10 Rosa
5 3:57 Caramba
6 4:21 Fotschi Tong
7 3:21 James
8 3:14 Marzipan
9 2:40 Rotor
10 2:21 Heisse Lippen
Total 38:08


曲目紹介

Hollywood(ハリウッド)
いきなり旧式のリズムマシンでスタートする。ひたすらレトロに「シャカシャカ、ポンポコ」鳴っていますが、実は変拍子。バックはシーケンサやギター、手弾きキーボードによる多重録音だと思うけど、リズムを取るのに苦労したのかな?とも思える。
Caramel(キャラメル)
このトラックもリズムマシンを使用している。こちらは変拍子ではなく、四角四面なビート。単純なリフレインのシンセベースにフニャフニャしたソロが加わる楽しい曲。切れ目なく、次トラックへ。
Rote Riki(紅色のリカ)
フニャフニャした電子音の漫才から、ちゃっか・ぽっこ、とルーズなビートに奇妙なシンセ音。珍妙ながら例のリズムマシンが聞こえないので、古びないで聴ける。ここまでリズムマシンを悪者扱いしているのではなく、この時代ならではの味わいある音、ということにしときましょう。
Rosa(薔薇色)
ミニマル系のシンセとギターの多重録音。リズム隊は軽快っぽいけど、それほどトランスせず、むしろ何だか沈殿するような印象を受けたのでした。デモテープのような仕上がり。
Caramba(クソ)
2コードの繰り返しで、シュワシュワァーッという妙なリズム音(ノイズ)が入る。やや重めの「直角」ビートながら乗りはイマイチで、だらけたギターが加わって、余計に混沌としていく。タイトルはポルトガル語?
Fotschi Tong(?)
音階が上がったり下がったりするようなミニマル。前トラックより軽快なのはローデリウスってところかな。
James(ジェイムズ)
多重録音エレクトリック・ギターによるミニマル。ボヨン・ボヨン、、ってな感じで尺取虫の行進みたい。だからグルーヴ感は皆無。やっぱりメビウスですね。
Marzipan(マルチパン、杏入りお菓子)
2曲前からの続きみたいなトラックだが、変拍子のような、そうでないようなトリッキーなリズム隊。音数は少なくスッキリしている。
Rotor(回転部)
コミカルで軽やかな短編。個性的な7拍子リフレインと6拍子系ベースパターンを組み合わせた、可愛らしいミニマル・シーケンス。アンビエントな残響で終了します。
Heisse Lippen(熱い唇)
叙情的なリフレインでスタートするこの曲は、アップテンポのリズムマシンとメロディアスなシーケンスで駆け抜ける。基本的にミニマルだが、親しみやすい曲。このアルバムでは、最もリズム感の良いトラックでしょう。吹奏楽のサンプルのようなのが聞こえたら、途切れるように終わります。


音質評価

音質の善し悪しは、トラック毎にバラツキがある。クリアなトラックもある一方、宅録のような危うさも混在する。 なおCD版は、オリジナルLPと若干のミックス違いがあるらしいが、詳細は未確認である。


ジャケットについて

見開きのモノクロ写真は、裏表紙の一部を拡大したもののようだ。頭上にタイトル文字の一部が見えている。

inner photo

次回作リンク: Harmonia / Musik Von Harmonia
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