Conrad Schnitzler
Rot (1973)

Captain Trip CTCD-544 - total time 64:22

  1. Meditation 19:43
  2. Krautrock 20:11
  3. bonus track :
    Red Dream 24:23

『ピュアな電子音を堪能せよ』

シュニツラー、メビウス、ローデリウスのユニット 「K」のKLUSTERは、2枚のスタジオ作品と、ライブ盤 "Schwarz (Eruption)" を残して分裂した。 メビウスとローデリウスは「C」のCLUSTERを結成し、シュニツラーが事実上のKLUSTERを引き継ぐことになった( インタビュー記事 参照)。 ソロになったシュニツラーは1973年、本作「赤」をプライベートリリースする。 ここでは電子機器が全面導入され、冷徹で異様な電子ノイズを心行くまで味わうことができる。

#1 [瞑想]
最初、発振音がビーと鳴っているだけだが、音数が一つ二つと増えていき、そして脈打つような電子音がうにょうにょ鳴り始める。 メロディやビートは無く、周波数が倍、倍、倍、、、と上がっていく強烈なピッチベンドの繰り返し。 ドラの擬音が、ガーーン、、、ガーン、、、と聴こえてくれば終盤です。

#2 [クラウトロック]
音程感のないメタリックなシーケンス、そして電子音。 リズミカルながら不安定な音場。 エレキギターだか何だか、ちょっとマヌケなソロパートが、ほんのちょっぴりロックテイストか。 後半になるとシーケンスも複雑化して浮遊感を高めていく。 そして終盤は、弾けるような電子音の応酬。

ここまで本編。 初の電子音楽作品ということもあってが、サウンドが若干荒れ気味の箇所あり、聴き手によっては辛く感じるかもしれない。

#3 [赤い夢](ボーナストラック)
曲の作りは本編の延長だが、音質はクリアで快適に聴ける。 ドローン、メタリックなシーケンス、縦横無尽な効果音など、あらゆるエレメントが複雑に絡み合う。 変換に富んだ構成で、シンフォニックでさえある名演だ。

このCDはキャプテントリップが2006年に制作した、オリジナルジャケット復刻版。 ジャケットの赤色を再現するため、オリジナルに近い色合いの画用紙を輸入して製作したそうである。 2012年にBureau Bレーベルから後継版がリリースされたが、現物を見たことないので詳細不明。 Bureau B版もボーナストラックRed Dreamを収録する。

参考までに、Plate Lunch版(1997年の初CD化)のアートワークを掲載する。 こちらは本編のみの収録。 Plate Lunch版はレーベルオーナーの死去により廃盤になった。 その後、米国にてレーベル引継ぎの動きがあり、Earphon レーベルから一時的にリイシューされた。 タイトルはBLUE GLOWとROTだが、プレスCDではなくCD-Rだった模様。 この時点で、独 Very Good Records が既に版権を持っていたことで、Earphon版も消滅。 いわばキャプテントリップ待ち状態だったが、待った甲斐はあったと思う。



Plate Lunch PL01
Plate Lunch PL01


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