タイタンは1994年3月5日オープンで、国内最速マシンの名を欲しいままにしてきました。 コースは、1stドロップ - 2ndドロップ - 第3高点までの直線キャメルバック、その先に続く旋回エリア、そして連続キャメルバックでホームに戻る構成です。 後に登場したスチールドラゴン2000(長島スパーランド)とよく似たレイアウトですが、 こちらはメーカーが異なるので、別物と捉えたほうが良さそうです。 タイタンは2007年3月に「タイタンV」としてリニューアルオープンし、 レールは黄色、支柱は青色に塗り替えられました。
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乗車ホームへは、九十九折れの階段を登る。 ホームでは、希望する乗車位置に並ぶ「分離待ち方式」が採用されている。 人気の先頭車両やスリリングな後部座席も、待てば必ず乗車できるシステムになっている。 荷物は降車ホーム側の無料ロッカーに入れておこう。
ホームを抜けると、すぐに落差1.5mほどの落しがある。 先頭付近はずるずると下って何ともないが、後部座席では状況一変。 ぐっと加速して、引きずり込まれるような落しになる。 慣れない人は、ここでいきなり絶叫かも。
再び速度を緩めて右180度ターン。 そして巻上げが始まる。 巻き上げ速度は意外に速く、ぐんぐん高度を上げていく。 右手は園内と皿倉山、左手は北九州八幡ロイヤルホテルをはじめとする、普通の町並みが見える。 ちなみに左手の直下はタイタンに併走する更地である(JR鹿児島本線の跡地)。 ここの開発計画は分からないが、高いビルなどが建ってしまうと雰囲気を壊すので、気になるところ。 左側にはガードレールが無く、直下を覗き込めば、高度感をフルに味わうことができる。
頂上には平坦な部分が無く、先頭付近がピークを越えても、後部車両の巻上げは終わっていない。 巻上げから開放されるまでの間、後方から引っ張られ、なかなか加速が始まらない。 動画で「遅い」と叫んでいるのは身内です。 まぁ景色でも見ながら落下を待とう。
これが後部座席だと、挙動は別物。 もうすぐ頂上だなー、と思った矢先に猛然と加速。 引きずり込まれるようにピークを越え、国内有数の大落しへ。 体を乗り出して万歳を決めれば、風を受けて浮きまくりで気持ち良い。 やや年季の入ったマシンながら、その落しは今でも一級品。 サンダードルフィンのような滑らかな落としに比べて適度な荒々しさがあり、 FUJIYAMAの前部座席よりも格段にスリリングである。 スチドラは未体験なので、コメントを控える。
間髪いれずに直線大キャメルバックを越える。 ここも大きな落差があり、後部座席では引きずり込まれるようなドロップ。 直線エレメントを思う存分楽しんで、第3高点に登っていく。
この先は比較的高い位置を走る。 後半エリアの外周を右回りに巻きながら、 軽いアップダウンを繰り返す。 落差はそれほどでもなく、浮いたり引きずり込まれることもないが、 ここはクルージング感覚で楽しもう。 初心者の方でも、かなり余裕が出てくるのではなかろうか。 右手はコース後半と園内の眺め。 異様に絡み合うレールと支柱を見下ろせる。 一方、左手は大型ショッピングセンター。 「目隠しできないか」との意見もあるようだが、筆者は特に問題にしない。
ぐっと右にカーブして登ると平坦になり、ブレーキゾーン。 徐行の手前まで減速する。 ここでは分かっていても、思わず「終わったぁ〜」と声がでてしまう。 これまで続いたテンションが途切れ、ほっと一息ついてしまうのは、致し方ないところ。 なぜ減速するのか? その理由は、以降のコース設定にある。
ブレーキから開放されると、左カーブで落としに入る。
カーブしながら登り返すと、さらに強く左ひねりが加わり、ヘアピンカーブのようになる。
後部座席から見ると、コースター列車のよじれ具合が半端でない。
そのまま左ひねりで加速しながらブーメランターンを下っていく。
その先には、強い右ひねりの難所が控えている。
注意)
安全バーを握る、足を踏ん張る、体の筋肉を引き締めるなど、あらかじめ対応しておくこと。
ブーメランターンを下った底は、見かけは「ちょっとしたヒネリ」だが、油断禁物。 軽い衝撃を受けたあと、レールが右に立ち上がるようによじれて、体がドカン!と振られてしまう。 首や腰をグキッとやってしまいそうな危うさがある。
そして右ヘアピンカーブのブーメランターン。 ここを抜ければリラックスしてもOK。 速度を上げながら第3高点直下に戻り、直線連続キャメルバックを越えていく。 残念ながら、のんびりした走りで、かろうじて浮くかどうかというところ。 ここでは、圧倒的な高さを誇る1stドロップを見上げて余韻を楽しむのが良い。 ツインマーキュリーの岩山が近づいてくると、そろそろ終了となる。
まとめ)
途中のブレーキゾーンで性格を変えるコースター。
まとまった長さがあり、ダイナミックな前半、トリッキーな後半と、変化に富んだ内容です。
特に後部座席での1stドロップは、FUJIYAMAよりも強烈かもしれません。
絶品といえるでしょう。
ただ、ブレーキゾーンでスピードを失ってしまうのが痛いところ。
最後のキャメルバックで「もう少しスピードがあれば浮くのに。。。」という不満は否定できません。
もしレールの改修が可能なら、難所の右ひねりを易しくして、スピードアップを図れないものでしょうか?
設計面に「??」な点はありますが、総じて爽快で優れたコースターだと思います。
項目 | 値 | 備考 |
最高地上高度 | 60m | 国内では貴重なメガコースターです。 |
最高時速 | 115km/h | FUJIYAMA登場までは国内最速。 |
最大斜度 | 60度 | |
最大G | 3.7G | |
軌道延長 | 1530m | |
運転時間 | 2分25秒 | |
制作 | Arrow | 設計は Ingenieur Büro Stengel GmbH |
乗車制限)
身長120cm 〜
Titan onride front seat |
Titan onride rear seat |
Titan onride rear seat (night view) |
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