Achim Reichel & Machines / Die grüne Reise (The green journey) (1971)

Polydor - total time 40:48

『スーパー変態サイケデリック・ブルース・ロック組曲』
→その本懐は、最終トラックにあり。

1960年、ハンブルグで結成されたロックグループ、THE RATTLES。 結成当時のメンバーは以下の通りであり、Achim Reichelは1966年まで在籍した。

  • Achim Reichel (vocals, guitar)
  • Dieter Sadlowsky (drums)
  • Herbert Hildebrandt (bass, vocals)
  • Volker Reinhold (guitar, vocals)
当時のPVやライブパフォーマンスなどはYouTubeで視聴でき、 ざっくり言えばThe Beatlesあたりに近い音作りである。 1962年には、同じ会場で演奏したことがあるそうだ。 1970年の作品だが、サイケデリック・ストリングスが炸裂する"The Witch"は、ぜひ聴いておきたい。

本作はソロ・ユニット A.R. & Machines での1作目。 多重録音やエフェクトなど数多のギミックを駆使して作り上げた、唯一無二のぶっ飛び変態サウンドはインパクト絶大。 PhotoShopのコピースタンプを使ったかのような気持ち悪いアートワークもあいまって、 一度でも聴いてしまったなら、決して忘れることはできないだろう(さもなくば、記憶の底に封印されるか)。

本作は、ほぼ全面ノンストップだが、Track1〜7とTrack8〜10とで前後半(旧Side1, Side2)に分かれる。 通して聴いても脈絡のない展開だが、1トラック内でも目まぐるしく展開が変わる。 参考までに、#2, #4, #6, #9はボーカル入りである。 ボーカルパートのメロディは独創的とは言えず、ブルースを基調に即興っぽく創られた印象を受ける。

最初は作品の主題というべきブルースとエスニックでアップテンポなロック・インスト。 エレクトリックギターの多重録音が万華鏡のように輝いて、 と思ったらブルース・ロックに戻って、ボーカルが入ってと思ったら、いきなり奇声を上げ始めて、左右にディレイして壊れてしまったら演奏中断し、 エレクトリックギターのミニマルなリフレインが複雑に絡み合って、再び主題のエスニック・ロック・インスト。そして、またミニマル・ギターの多重録音に ヘヴィロックが割り込んで、めまぐるしく変化していく。 アコースティックギターでHello, Hahaha...と人を食ったように歌い、 歌の途中で、するりとシーンが変わって、エスニック・ロックになったり、ミニマルギター多重録音になったり、ブルースが始まったり。ギターをギシギシ擦りながら奇声を上げればディレイ・ループで増殖して、 うぃっ!うぃっ!うぃっ!うぃっ!ってのが大量に出てきて埋め尽くされる。 再び主題のエスニック・ロックで畳み掛けてギターがパチン・パチン鳴ってたら、気付くと後半戦へ。

後半のスタートは変化に富んだインストでスタート。 ミニマル・ギターも出現するが、ここでは特に凄まじい速い弾きだ(ピッチ調整してると思われるが)。 Come On, People, Come On, Peopleと歌った後、 最終トラックで遂に本格的にぶっ壊れる。 しかし、よく口が回るなぁ(ピッチ調整やディレイ効果もありそうだが)。 John CageのSixty-two Mesostics Re Merce Cunninghamと同じくらいのインパクトありと思うが(似てないけど)、いかがでしょう?

この展開は、Ash Ra Tempel / Seven Up の前半 Space にも通じるが、 ドラッグとか酩酊とかカオスの要素は無い。 エレクトリックギターのミニマル多重録音という観点では、マニュエル・ゴッチングよりも先行していたようだ。

  1. Station 1: Globus 2:57
  2. In The Same Boat 2:07
  3. Station 2: Beautiful Babylon 5:01
  4. I'll Be Your Singer - You'll Be My Song 2:23
  5. Station 3: Body 1:58
  6. A Book's Blues 1:39
  7. Station 4: As If I Had Seen All This Before 5:27
  8. Cosmic Vibration - An Afternoon Concert 4:41
  9. Come On, People 2:54
  10. Truth And Probability (A Lexicon For Self-Knowledge) 11:41


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