MAGMA ライヴ・レポート 2001/05/30 渋谷 On Air West 予報は、午後から雨。会場入りする前に、World Disqueとゼ○ァーに立ち寄り、猟盤。明日もあるので、自粛。 猟果) Christian Vander / Baba Yaga La Sorcière (7th AKT 7) Prince / Miles from the park (Sabotage Bootleg) 開場20分くらい前にたどり着くと、階下のam. pm.前はけっこうな人だかり。 とりあえず整理券番号順に並ぶと、かすかに雨が落ちはじめた。 ようやく入場できると、そこには厳しい現実が。。。 On Airは初めてだったので、目前のステージと狭すぎるフロアーにショックを受ける。もちろん椅子など無し。 整理券35番ながら、その倍はいそうな観客たちに、ステージ前をガッチリ押さえられている。 500円也の天然水(泣)をゲットして、立ち尽くすのみ。 開演まで、まだまだ時間があるし、周囲の人に声をかければ暇つぶしできたのだろうけど、 そういう気分になれず(詰め込みすぎか?)、孤独で辛い時間を過ごしたのだった。 「Eastは楽だったのにー」「暑ーい」とか苦情も聞こえてくる。 あるいは、カセットコンサートとかアートギャラリーとか、シュニツラーな話題も聞こえてくる。 「飛び跳ねる人がいるかも。。」マジかよー?? 荷物を床に置きたいけど、踏まれたらアウトだし、ずっと抱えとくしかないかー。。 近くには○○機器を調整してる人が、何人か居たなぁ。。 BGMにはケルトものが流れていた。エアコンが入り、暑さは若干解消。 ライトが落ちると、おもむろにメンバー登場。いきなり、「カッ、カッ、カッカッカッ....」 「まままりすと、××××××(爆)、へっへっへい!」中略 「ままりすと、へい!あーーーーはーーーーい!」 じゃーん!!.......どかどかどかどかどかどかどか、バタン、ガッシャーーン!!... ばん! どかどかどかっ じゃーん!! ひょえーー!!もうぶっ飛びましたぁ(爆) 初めて観る、動くMAGMAだ。 おどろおどろしいエレピに、ギターが一発、ギン!と鳴る。 「どうぇろいそうぇろいどべろのばれつぁい、そうぇりぃりうぇそー、そうぇろのばれつぁい」 「馬乗り...しでしどな、ありーしぼりーしぼりー」 「せーいらまりーどんさい」気付いたら、いつのまにやらいっしょに歌ってた。 「うーりーどいあ、うりーどいあ、どい!どい!どい!どい!どい!どい!どい!どい!」 幸いにも、ヴァンデ氏のドラムスが見えやすい位置だったので、堪能。 独特の首振りと頬のお肉プルプル、ついでに下唇もプルプルしたかと思うと、突然横を向いてニタァーッと笑う。 次の瞬間、カッと目を見開いて、どかどかどかどかガッシャーーン!! 噂には聞いていたが、本当に白目をむいてしまった。 曲はTheusz Hamtaahkの第2セクションに移り、手数は多いがトランス・ビートを叩き出す、クールなドラミング。 独特?のスティックの握り、というより、指の間に挟むような感じで、振動させてるみたい。 「3部作」において、異例ともいえる一定ビートが続いていく。 ボーカル陣は一旦退き、フィリッペのものすごい指の動きと、ジェームスのクールなギター。 でも、フィリッペは、なんだか眠そうな目つき?? エマニュエルのピアノが昇り詰めていくとボーカル陣が登場し、重厚なリフをぶちかます。 リフレインはギターに引き継がれ、聴き慣れた展開ながら、テンションが徐々に上がっていく。 そしてボーカル4人が前列に揃って歌う迫力に、思わず涙が出るほど感激。 口真似の難しいパートだが、懲りずに「こばやー」「ぜうー、ぜうーうぉるつ」で、その気になる。 ボーカル陣が定位置に戻ると、ヴァンデ氏は頭のてっぺんまで汗びっしょりで、首振りもエスカレートしてるし、 序盤からこんなに飛ばして大丈夫なの? いやいや、ウォーミングアップ完了、ってなところだろう。 プレイは急激に荒っぽくなり、ヴァンデはリズムをわざと外しまくるし、もう大変。 テンポも上がって、ぐちゃぐちゃ寸前の壮絶な盛り上がりで、もうどうにでもなれ、 ってところで、ステラのソウルフルなスキャットにスイッチ。最高の瞬間。 以降も緩衝楽章を挟みながら、何度もイッちゃう凄まじさで、ライブだとこんなにスゴいんかー、と納得。 この頃になると、一時的に手の空いたメンバーが、交代でペットボトルのドリンクをガブ飲みしはじめる。 長丁場の曲なので、補給が必要ということだ。 このような演出??は、オフィシャルビデオでは見れないだろう。 ラストのパガノッティの壮絶なユニゾン・スキャットには、思わずぶったまげた。 無事、第1章が終わったところで、ステラ氏がエマニュエルのピアノを指差し、英語で何かしゃべり始めた。 「プロブレム、ワンノート、ブロークン、チェンジ、チェンジ、オオヤマサーン」 (注 : ちゃんとした英語です。。爆) スタッフのオオヤマさん登場。ステラが、2〜3分後に戻ると言い残し、メンバーがステージから一旦退く。 数分でピアノを直せといわれたオオヤマさん、パネルを外してドライバーで何かをぐるぐる回している。 「オオヤマさん、はやくー」との声も。。 修理が完了し、ピアノを鳴らすと拍手喝采。プロの仕事を見せつけられた。 「オオヤマさん、ありがとう」 中断は、5分間くらいだったか。 メンバーが再登場、「カッ、カッ、カッカッカッ....」 「まままりすと、××××××(爆)、へっへっへい!」中略 「ままりすと、へい!あーーーーはーーーーい!」 じゃーん!!.......どかどかどかどかどかどかどか、バタン、ガッシャーーン!!... ばん! どかどかどかっ じゃーん!! 第2楽章、Wurdah Itah 始まりは、実はTheusz Hamtaahkと同じだが、テンポが非常に速い。 ボーカル陣は、必死の形相で歌っている。 「せーいらまりーどんさい」「せーいらまりーどんさい」 「せーいらみ、おーーーーい」 柔と剛を織り交ぜながら、ヴァンデの絶妙なシンバル・ワーク。(顔がコワいけど) 「うーりーどいあ、うりーどいあ、どい!どい!どい!どい!どい!どい!どい!どい!」 「へぁっ!」 待ってました!!パガノッティの超絶バリトン・コバイア声。 額の血管を飛ばしそうな形相で、直立不動。 もう、むちゃくちゃ、カッコイイ。 そのままクライマックスでイッてしまうと、再び緩衝楽章。 パガノッティのバリトン・コバイアとエマのエレピ。 変拍子で加速していくが、ステラは淡々とマラカスを振っている。 異なるビートの同時演奏だが、ステラは耳栓でもしてるのだろうか(んな訳ないか) 続くパートも変拍子がキツくて、うまく歌えませーん。 「へっへっへっへっへっへっそほりー」 起伏も凄くて、もうたまりません。 30周年で追加された新パートも目いっぱい盛りあがり、「あまつぁい、あまつぁい」で前半終了。 残響が消えるか消えないかで、「おびりっ、ちびりっ、、、えー、しゃうっす!!」 後半もまた凄いテンションで、もう完敗。 波状攻撃のようなボーカルに、目眩がしそう。 「C'EST LA VIE QUI LES A MENES LA !」ではフィリッペのベースが唸りを上げ、会場全体が震動しているよう。 曲はテンポを上げ、なかなか次のパートに進まない。 これでもか、これでもか、とリフを繰り返し、壊れる寸前まで爆走して、強烈ピアノミニマル。 Wurdah Itahもいよいよ大詰め。 アルバムでは割に淡々と聞こえるパートながら、ライブだと大違い。 M.D.K.を予告するフレーズが、ビシバシと耳に飛び込む。 音圧を落としながら、ピアノのリフに引き継がれ、ヴァンデのドラムとシンバルが力強く打ち鳴らされる。 そしてボーカル陣のシャウトが加わり、音の洪水へ。壮絶なエンディング。 .... そして、静寂。 観客も絶句して声が出ない。 何とも言えない「間」。 ぱち、、、ぱち、、ぱちぱちぱち、わーっ!と喝采。 すかさず、エマニュエルがM.D.K.のイントロを弾く。おおっ?一気に行くかあぁ?? ってところで、ステラが静止。 パガノッティが日本語で「10分で戻る」と言い残し、メンバーが退場。 うーん腰が痛い、足が痛い。頭が、がんがんする。 でも座り込むスペースは無し。 大阪公演では15分以上待ったとの情報に不安がよぎるが、幸いにも、メンバーは早めに戻ってきた。 そしてエマニュエルの叙情的なエレピ・リフが再び。 ステラのスキャットが加わり、いよいよ第3章、Mekanik Destruktiw Kommandoh リズム隊がスタートすると、例のコバイア語MCはジャン・クリストフが担当。 ちょっと意外だったが、良い味出している。 パリ・ライブとは違って、アルバムに忠実なのが嬉しい。 「どーべりーりっせんどーよーろぁー」・・・・ 「めかにっく!でぃすとりくてぃーぶ!こ・まんどぅ!」拍手喝采。 パリ・ライブよりは、ずいぶん発音が良くなってますね(爆) もちろん、いっしょにコールしましたよ。 「だーぜぅーうぉるっめかにっく、だーぜぅーうぉるっめかにっくぜぅーうぉるっ」 ひたすら浸り、口まねで歌うのみ。「いぉっす!いおっす!いおっす!」 「アトゥー、アトゥー、アトゥー、アトゥー、アトゥー、アトゥー、アトゥー、アトゥー、」 あれっ? 笑いをこらえているステラと、舌をペロッと出してるイザベル。 勢い余って、1回多く言っちゃいましたねー、イザベルさん。 でも、そんなハプニングを気にすることなく、曲は進行する。 オペラ調の展開から、次第に流れるようなインストに導かれる。 そして「Da Zeuhl Wortz Mekanik」、ボーカル陣4人が並び、壮絶なミニマル・コーラス。 歌い手にとっては、いちばんシンドいパートかもしれないが、 聴き手は「スゲー」なんて堪能していると、リフが一瞬途切れてしまう。。 ステラとイザベルが天を仰いだように見えた。男性陣のフォローで切り抜ける。 コバイア・コーラス・リフレインが終息すると、ベースのフィリッペを除いて、メンバーが退散。 ライブの定番「Mekanik Zain」が始まる。 ベースのインプロが爆音を発し、床から、空気からビシバシとバイブレーションが伝わってくる。 テク全開の早弾きを予想していたが、そうではなく、何かの曲のリフレインを弾いているみたい。 音程感も分からないので、何とも言えないが、荒々しい震動に身を任せるのみ。 パリ・ライブに比べて、かなりExtendedされているようだ。 そして、またしても凄まじい指の動きで高速リフを刻む。 インスト陣は持ち場に戻っており、エマニュエルのミニマル・ピアノ。 壮絶なぶつかり合い、ともいうべき鬼神のインプロ大会。 ここで、フィリッペのベースの弦が切れたそうだが、筆者は気付かなかった。 ジェームスのギターソロが唸りを上げる。 1970年代の、ロックウッドのヴァイオリンを意識したのか、高域が伸びる伸びる。 ここぞとばかりに目立ちまくり、ギターソロによるブレイクを挟む。(ここでフィリッペがベースを持ち替え) アルバムより何倍も速いテンポで、いよいよラストへなだれ込み、一気に大爆発。 最終ブレイクの短いベースソロで、ヴァンデの「Stop!!」という肉声が聞こえたような。 (未確認情報だが、MDKのラストでヴァンデがスティックを飛ばしてしまい、手で叩いていたとか。。) コーダは演奏されずに終了し、コバイア名でメンバー紹介。 各メンバーが順番に、リレー方式で進められた。 メンバーは退場するが、拍手は鳴り止まない。 ステージ中央にマイクスタンドが設置され、ヴァンデ登場。あの巨体が仁王立ちに。 メンバーも揃って、無題の新曲が披露される。今日のライブで初めての、ヴァンデのボーカルだ。 筆者にとっては、初めて聴くナンバー。 ノンビートの静かな曲で、「エンゲレー、エンゲローィ」という歌詞。 音程のつかみにくい、お経みたいにスローテンポな曲。でも凄くクリアな声で、説得力も抜群だ。 そして曲は動きはじめる。 エマニュエルのエレピがアルペジオを刻み、フィリッペのベースは「弾く」のではなく弦を震動させて、重低音を響かせる。 ヴァンデの熱いスキャット。やがてヴァンデはマイクを取り外し、マイクを管楽器に見立てて演奏するパフォーマンス。 声は時折裏返り、絶叫交じりのスキャット。サックス・ソロの擬態。 おそらくヴァンデは私たちに、コルトレーンを追体験させてくれたのだろう。 「サックス・ソロ」が爆発し、崩れ落ちるようにひざまずくと、厳かにエンディング。 ヴァンデのスピリットを見せ付けられる名演だった。 今日のセットは、これで終わり。 余韻に浸っていたいところだが、これ以上立っていられないし、人の流れに乗って出口を目指す。 頭はガンガンするし、目の奥が痛い。 外は大雨。もちろん傘は持参。 下りの階段で足がもつれて倒れそうになるし、気を付けねば。。。 明日もあるので渋谷駅に急ぐ。東横線の急行に座れたので、多少は回復できた。 − 続く −