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『ジャケットアートは、命運を分けたのか?』 バレリーナに扮したメンバーが登場する、コミカルな(というより、趣味のよろしくない)ジャケットが目を引いてしまう。 これは、なし崩し的に「Fireballet」と命名されたことに対する、メンバーからの皮肉を込めたメッセージだったのか? レコード屋で手にとって、レジに持って行こうとして(そういうときに限って、店員の女の子が可愛かったりする)、思わずそのまま棚に戻してしまったケースが、少なからずあったに違いない。 さすがに「ジャケ買い」対象外だろうな。 結果的に、本作はグループとしての最終作になってしまった。 ジャケットアートとは裏腹に、内容はずばりお薦め。 前作のような長編組曲は収録されないが、一筋縄ではいかないという点では、明らかに前作を超えている。 1回聴き流したくらいでは、全貌をつかみきれない。 どの曲も凝縮度が高く、変拍子も多用されて、とてもスリリング。 手数の多いドラミングと、ゴリゴリしたベース、ストリングスも加わって(EL&Pの海賊っぽく聞こえなくもない)明るい仕上がり。 見方を変えれば、これが本来のFireballetの音楽性なのかもしれない。 ヴォーカル・パートは、「イエス的ハーモニー」が大半を占めて、「硬質ピーター・ガブリエル」スタイルは、Great Expectationで聴けるくらい。 前作ほどではないかもしれないが、既存曲からの引用もある。 It's About Timeのエンディングは「第九」のカバーで締める。 3分足らずで駆け抜けるDesireeも、カバー曲(Mike BrownとTom Feherによる作品らしいが詳細不明)。 Flashは少々こじつけながら「Time and a word」か? 最後のMontage En Filigree (In mounting Watermark)は、聖歌隊のようなインスト+スキャットで幕を閉じる。 このCDは、マーキー・インコーポレイティド(Belle Antiqueレーベル)から2014年に再発された紙ジャケットSHM-CDだ。 価格は高めながら、マスタリングは現状考えられる最高レベルの仕上がりである。 以降は、Belle Antique版のボーナストラック紹介。
In My Craft And Sullen Art (Recitation) / MARS (Live 1974)
Tears SHM仕様にこだわらなければ海外盤の方がコスパが良いかもしれないが、ジャケットは差し替えられて面白みが無くなり、X Japanのカバーも聴けない。
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