お詫び)
筆者がこのマシンを体験したのは、阪神淡路大震災が起こる前であり、記憶そのものがあやふやで、記事の正確性に問題があると思われるので、了承ください。
ディアブロはスペイン語で悪魔(devil)を意味する(ただし、本来の綴りはdiablo)。日本で最初に誕生した「インバーテッド・コースター Inverted Coaster」として名高い。平たく言えばスキー場のリフトがローラーコースターになったようなものである。このマシンは4人乗りクワッドリフト・タイプ。そして「逆さ、反転」という意味通り、ループやスクリュー回転を得意とするマシンだ。
筆者の個人的見解であるが、結論から言うと、何がなんでも最前列に乗ること、そして最前列に乗れたなら、視線を真っ正面に固定することをお勧めする。前者は運任せ(平日の朝一がグーでしょう)であるが、後者は少しばかり意志を強く持たなければならない。初めて乗ったときは、視線が上方のレールに吸い寄せられてしまった。「一体どこに振り回されるのだろう」という不安感から、ついついレールを見てしまうと思うのだが、だからこそ、鉄の意志(笑)が必要になる。
それでは搭乗しよう。最前列のシートに座り、肩押えを降ろし、ベルトをシートに接続する。脱げやすい靴は、あらかじめ脱いでおく。床が下がり足ブラ状態になると、いよいよ巻き上げ開始。足元には安全網があり、高度感をダイレクトに感じることはないが、それは頂上まで。ここで完全な宙ブラ状態に。ファースト・ドロップに入る前に、ヘッドレストに頭を押し付け、視界を真正面に固定しておこう。左180度旋回しながらの落しだが、前方の視界は完璧で、ものすごい勢いで地面が迫ってくる。体一つで落ちていく視界だが、決して目をそらしてはならない。下り切るとコースターは、地面を掘り下げた切り通しを駆け抜ける。間髪なく最初の垂直ループ。インバーテッドならではの、空中にふわりと放り上げられる感覚がたまらない。ゼロGの瞬間だ。完璧な視界に太陽の光が飛び込み、そして真っ逆さまに地面が迫る。普通のコースターなら押さえつけられるようなGが掛かるが、このマシンは全く異質だ。続けてスクリュー回転、そして再び垂直ループ。立て続けにゼロG快感に酔いしれる。ここまでが前半のハイライト。
後半に入ると、クネクネと絡み合ったコースが迫る。ここにも2回のスクリュー回転や、ほぼ真横に傾く急カーブが控えている。パークは高台にあり、斜面の縁から外側に向かって急旋回するので、田園風景が一望のもとである。スクリュー回転では、大観覧車やフリーフォールが真っ正面で360度回転という、粋な演出もある。そして、コースターは駅舎に滑り込み、終了。
最後列は下りの加速感が強いが、視界は利かず、印象が薄い。このマシンとほぼ同スペックと思われるマシンは、御殿場プレミアム・アウトレットの「ガンビット」(未体験・営業終了)であるが、エキスポランドの「OROCHI」、パルケエスパーニャの「ピレネー」は大幅スケールアップした必須のマシンだ(いずれも未体験)。なお「F2」や「ブラックアウト」に代表される2人乗りペアリフト・タイプは乗り味が全く異なり、別物である。
項目 | 値 | 備考 |
高度 | 33 m | |
最高時速 | 78 km/h | |
最大斜度 | N.A. | 最前列に座ると、まさに360度を実感できる。垂直ループの下りは地面と激突しそう。 |
最大G | N.A. | このマシンの売りはゼロG。抜群の無重力体験です。 |
軌道延長 | 794.3 m | |
運転時間 | 1分48秒 |